熊本県南部を中心に甚大な被害をもたらした豪雨災害から1カ月が経ってしまいました。
高齢者や障がい者等の地域の災害時要配慮者が、長期の避難生活を余儀なくされており、福祉ニーズへの対応が急務です。
この間、私は、所属する社会福祉法人リデルライトホームが加盟する熊本県社会福祉法人経営者協議会の災害派遣福祉チーム・DWAT(Disaster Welfare Assistance Team)の一員として、10回ほど球磨村に入り、球磨村地域包括支援センターの後方支援を実施し、球磨村の福祉ニーズに向き合っています。
福祉の拠点だった特別養護老人ホーム千寿園で14人が亡くなるなど、25人が犠牲となった球磨村では、旧多良木高校、人吉第一中学校、高齢者生活福祉センターせせらぎの一般避難所をはじめ、数ヵ所の福祉避難所に避難されています。深い多様な福祉ニーズがあり、喪失体験からの精神疾患、復興を願いながらも以前の生活を望むようなジレンマを抱える多くの避難者、クライエントが存在しています。
正直、課題が大きすぎて心が折れそうになることもあります。
一人の社会福祉士としてその課題に向き合い、球磨村の地域を知り、球磨村におけるクライエントの生活を知り、球磨村の地域を当事者がつくっていくことができるためのソーシャルワークを実践しているつもりですが、普段関わっている地域には存在しないような課題があり、価値があり、住民それぞれの生活の歴史があり、いつものようにクライエントのエンパワメントの過程を追いかけるのですが、自分自身の視点の偏りを自己覚知することもあり、多くの学びがあります。
熊本県内の社会福祉士の皆さん、ぜひ、熊本県南部の被災地のソーシャルワークにお力添えをお願いします(^_^)。
地域包括支援センター ささえりあ浄行寺 田口
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